Month: 6月 2015

愛に満ちた父

見るからに疲れ切った夫婦が、ふたりの活発な幼稚園児の息子を連れて乗り継ぎ便を待っていました。搭乗予定の便は遅れています。私は混み合った待合室で走り回る子どもたちを見ながら、目的地までの30分間、あの子たちをじっとさせておくのは至難の業だと思いました。やっと機内に入ると、父子の席は私の後ろでした。そして父が息子に「本を読んであげようね」と疲れた声で話すのが聞こえました。この優しい父親は、着陸まで、静かな声で辛抱強く本を読みつづけ、息子を本に集中させました。

迷子の羊

ローラは山羊と羊を借りてトラックに乗せました。キリスト降誕劇のリハーサルのためです。動物たちは少しの間バタバタして、頭突きをしたりしていましたが、やがておとなしくなりました。動物を乗せて教会に向かう途中、ガソリンスタンドに立ち寄りました。

ふさを見よ

ベストセラー作家ハイム・ポトクの小説「選ばれしもの」の冒頭に、ニューヨークのユダヤ人が野球の試合をする場面があります。主人公のルーヴェン・マルターは、相手チームの選手のユニフォームに独特のふさ飾りがついていることに気づきます。選手のシャツの裾4隅に、長いロープ状のふさがついています。それは、旧約聖書の神の律法に厳格に従う、という象徴であるとルーヴェンは知っていました。

失敗は破滅ではない

チャーチル首相は第二次世界大戦中、国民を鼓舞することに長けていました。1940年6月18日、彼は恐れる民衆にこう語りかけました。「ヒットラーは、我々を倒さなければこの戦争に負けると知っている…よって、腹をくくって、大英帝国が数千年つづいたとしても、『あれが彼らの最盛期だった』と人々が言うようになると決意を固めよう。」

誰でも自分の盛んなときを覚えていてもらいたいものです。使徒ペテロの最盛期は恐らく、「あなたは、生ける神の御子キリストです」と信仰を告白したときでしょう(マタ16:16)。他方、私たちは自分の失敗によって自分の器の大きさを決めてしまいがちです。ペテロは繰り返しイエスを知らないと言い、外に出て、苦い涙を流しました (マタ26:75ヨハ18章)。

私たちもペテロと同様、神の基準に届く者ではありません。信仰、人間関係、罪の克服、神に対する忠誠や従順、どれをとってもそうです。しかし、チャーチルの名言にあるように、失敗は破滅ではありません。感謝なことに、霊の生活においても同様です。イエスは、自分の失敗を悔い改めたペテロを赦し(ヨハ21章)、彼を伝道者として用いて、多くの人をご自分のもとに導かれました。

失敗は破滅ではありません。神は帰って来る人をいつくしみ、挽回させてくださいます。

舌の賢い使い方

人間の身体で最も強い筋肉は何でしょう。それは舌だという人もいますが、正解か否かは分かりません。筋肉は単独では動かないからです。

たましいの錨

教員だったエステラ・パイフロムは退職後、バスを購入し、机とパソコンを設置しました。そして「ブリリアント・バス」と命名してフロリダ州のパームビーチ全域を巡回し、貧困家庭の子どもたちが宿題をしたりパソコンを学んだりする場を提供しています。彼女は、家庭環境に恵まれず将来をあきらめてしまいそうな子どもたちに、生きる土台と希望を届けています。

目を上げて

家の近くにハイキング道のある公園があり、そこを散策するのが大好きです。公園の一角には、4千メートル級のパイクス・ピーク(ロッキー山脈)の雄大な景色を背にして、赤砂岩のガーデン・オブ・ザ・ゴッド(神々の庭)のパノラマを見渡せる場所があります。しかし時に私は、悩みを抱えて、うつむきながら歩く自分に気づきます。そして、まわりに誰もいない時は立ち止まって、「デービッド、目を上げなさい!」と声を出します。

学びつづける

シェリルは読書家です。他の人がテレビを見たりビデオゲームをしたりしている時も、ずっと本を読んでいます。その理由のひとつは、彼女の生い立ちです。本屋を営む親戚をよく家族で訪問していました。親戚のエド叔父さんは、シェリルを膝の上に座らせて色々な本を読み、読書の素晴らしさを教えました。

私には関係ない

ソーシャル・メディアは便利ですが、満足をくれるツールではありません。少なくとも、私にはそうです。人が自分より先に目標を達成したり、大きな成果を上げたりするのを繰り返し見せられると、自分は自分で良い目標を立てていても落ち込みます。私はそういう傾向があるので、神は不公平ではないと何度も自分に言い聞かせます。私がやり遂げるべき仕事に必要なものは、神がすでに与えてくださっています。